芸術家の定住が
村に新しい風を持ち込んだ
山村芸術工房(加子母アトリエ村)
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村の自然と人に惚れた定住者
芸術家は行政の支援でこの地に定住したが、ほかにも地域には新規定住者が多い。「特に行政が誘導、支援しているというより、村人が受け入れ、応援してきた」という環境がある。
だから定住のルートも多様である。ドライブで通りかかって村の美しさに惹かれてトマト農家を志願した名古屋の若い夫婦。トマト組合の組合長が体験入門を引き受けて移住。土地も借り、ハウスも建てて就農が実現した。
米国から英語のアシスタント教師としてやってきて、ヒノキの香りと青い山々にひと目惚れ、任期が終わって定住。結婚もして自ら「カシモアン(加子母人)」を名乗っている。おかげで村の子供たちの英語は上達、外国人に物おじしない。外国人との交流も盛んになった。

ヒノキの香りのする小学校校舎
森の交流大使でやってきて、任期終了後も就職して残り、広報誌のイラストで活躍した本間希代子さん。ついにイラストが本業になって個展を開いている。
加子母には年間延べ3000人の学生が訪れる。5大学の建築科の学生が2週間技術を学び、実習する「木匠塾」には120〜130人が参加する。ほかにも研修や卒論書きに大勢がやってくる。学生たちは子供たちが自由に楽しめる「学びの森」を整備したり、村歌舞伎の裏方を引き受けたり、自然と文化の継承に貢献している。
木を生かす地域づくりを
学生たちの拠点になっているのが大型木造建築の「ふれあいのやかた かしも」である。100%地元産のヒノキ、スギを使い、ホール、研修和室、宿泊和室、食堂、ヒノキ風呂などを備えている。研修会、パーティー、同窓会と、フル稼働している。小学校校舎も木造。半円形の外観も美しく、教室内部はヒノキの香が漂う。

地区のシンボル芝居小屋「明治座」
「ふれあいやかた」や木造小学校、100年の歴史を持つ村歌舞伎の芝居小屋「明治座」は文化復興の象徴である。それは木で生きてきた村の復活宣言だろう。
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