「水源の森」づくりへ、
労働条件改善で若い技能集団
甘木市森林組合
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旧甘木市は福岡県内で3番目に広い市域を抱え、しかもその6割が森林という有数の林業地域である。江川ダム、寺内ダムもあり、とりわけ水源地としての森林機能の高いところである。しかしここでも木材価格の低迷や林業後継者の不足などから森林整備の遅れが目立っていた。
林業作業者も厳しい就労環境下で減少と高齢化が進んでいた。昭和60年94人いた林業労働者は、平成7年には39人に減少していた。しかも60歳以上の割合は31.9%から61.6%と高齢化していた。
一人親方制度で労働力確保
まず労働者の減少を食い止めるため、平成4年に一人親方制度を採用した。それまで作業員の多くは兼業農家で、年間労働日数は限られ、雇用関係や待遇もはっきりしていなかった。そこで、ある程度自由に働けて、技術力に応じた報酬が得られる一人親方制度を発足させた。また万一の労働災害に対応できるよう「甘木林産事業組合」を設立し、初年度36人が参加した。現在、22人になっている。
これで労働者の減少には一定の歯止めにはなったが、高齢化の問題は解決していない。これでは高性能林業機械を導入した省力、低コスト林業への対応は難しい。このころ甘木市の「森林・林業基本計画」によって、市からのバックアップもあることから、森林組合の現業職員として身分を保障した上で、技能集団を養成しようという計画がスタートする。AFC(AMAGI FOREST CLEAN=甘木市森林整備隊)構想である。さらに林業労働をサポートできるボランティア団体の育成にも並行して取り組むことになった。
身分を保障、若手の労働力確保


20倍の難関を突破した現業職員は若者中心
平成12年2月、林業労働力確保支援センターの協力で、ハローワークや求人誌を通じ「自然と共に働いてみませんか?」と応募者を募った。なんと101人の応募があった。年齢は40代が多く、次いで20代だった。応募者全員が未経験者であった。全員に面接し、「自然の中で働きたい」という単純なあこがれだけでなく、「やる気」を採用基準に人選、8人を採用した。
平成14年には2回目の募集を行った。この時も107人の応募があった。40歳までを条件に80人を面接。その中から、やる気のある5人を選び、2次試験(下刈り体験)を2日間体験してもらった。採用は2人。

高性能林業機械をそろえてコストダウンを目指す
現業職員の採用は一般職員と同じ辞令交付で行い、現業職員就業規則を定めている。労働時間は1日6時間50分とし、休日は日曜日、祭日、毎月の第2・4土曜日としている。月給制、厚生年金、社会保険、雇用保険、労災保険、労災上乗せ保険、森の傷害保険、通勤手当、班長手当、賞与年2回、決算手当、有給休暇10〜20日。現業職員には、作業服、地下足袋、長靴、合羽、チェーンソー・草刈り機等をそれぞれ支給するとともに、人員輸送車3台、無線機3台、トランシーバー1組、シャワー室等を整備するなど職場環境を整えた。また、車両系建設機械、チェーンソーなどの技能講習や安全作業研修会も積極的に参加させ、平成13年度からグリーンオペレーターの育成研修に2人を、平成14年度から毎年1人を送り出している。(組合資料)。
現在、現業職員は9人。県外からの応募は少なく、定着率も高い。2回目以後は募集していない。しかし「作業班の高齢化は進むので、これからも若い人材の確保は必要だ」(大山武英 指導課長)という。

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