山村力誘発モデル事業
審査委員会 会長メッセージ

過疎で苦しむ山村を復活させようという思いに優劣をつけることはできないが、多様なやり方があるのだということはわかる。それがなんとも心強いのであった。
その試みは幾つかに分類することができる。「都市と山村の交流・協働」「森林・林産物・自然資源を活用した就業機会の確保・創出」「定住の促進」である。もちろんどれもが大切な事業だが、都市と山村とが交流するイベントのようなことがどうしても多かった。これらは見た目にも派手で、主催する側の自己主張にもなり、手を出しやすい傾向がある。年に一度のことも、季節ごとのことも、毎月行われているイベントもあるのだが、お祭り騒ぎで終わることも多い。息の長い、実質的な取り組みが最も必要とされるというのが、まずもっての感想であった。
個人と団体では、どうしても取り組みの厚さにおいて差がでる。一方、個人には志が明瞭に現れる。そこのところを読み込むのも、審査員の仕事と痛感したしだいである。審査にあたっては、先程した三つの分類を、バランスよく配する配慮もした。三つの分類のうち最も手薄なのは「定住の促進」で、最も多いのは「都市と山村の交流・協働」の事業である。定住はこれからの仕事ということなのであろう。
どれがよくてどれが悪いのかは、もちろん書類だけですべてがわかるなどあり得ない。本来は現場にいって確かめ、しかも長い時間をかけなければならないものなのである。それでもこうして審査をし、何人かを選んで表彰するのは、これらの取り組みを応援したいからである。たいていの仕事は、自分たちの全体の位置も、現時点でどこまで達成したのかも、認識しがたいものである。応募した人もしなかった人も、表彰された人も選にもれた人も、残らず私は支援したい。
そんな気持ちで私は審査会に臨んでいるのである。
